苦しんでいる子どもたちを救う、オンライン学習
2020/07/16
中には、オンラインの方が集中できるといった生徒の声もあるようです。
(朝日新聞デジタル2020年7月7日の記事より一部抜粋)
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オンラインだと落ち着いて学べる子がいる――。5月下旬の3日間、オンラインで行われた専門家の緊急対談「COVID―19と特別支援教育~これからのオンライン教育を考える~」で、そんな声があちこちから出た。学校の一斉授業になじめない子にも効果的なようだ。
(中略)
周囲の雑音に邪魔されず
「この休校で、先生たちはオンライン学習の威力をまざまざと見せつけられたのではないか」
香川大学教育学部付属坂出小学校校長でもある、坂井聡・同大教授は、そう語った。不登校の子や教室では発言できなかった子が、オンラインになったことで、学習意欲が非常に高まる例が各地で見られたからだ。オンラインだと、毎日課題を欠かさず提出したり、大きな声で発言したり。キーボードで意見を次々と書いて積極的に授業参加する子もいたという。
ほかの児童生徒の目を気にしなくて済むという面もあるが、特別支援教育が専門の坂井教授は、特に自閉症スペクトラムの傾向があるタイプの子は、オンラインの方が集中して学習できる特性があるという。端末という限られた所から、文字情報や音声で自分への指示が明確に伝わる。発表用ソフトなどを画面で共有すれば、視覚的な情報で学習内容が頭に入りやすい。周囲の雑音や動きに邪魔されず集中できる。こうしたことから、聴覚過敏の子、耳で聞くより目で読んだり見たりした方が記憶しやすいタイプの子にも効果が上がりやすいという。
「メタ認知(自分を客観的にみる機能)が下手で、社会性やコミュニケーションが苦手な子ほど、教室では混乱して集中できない。オンライン学習の方が落ち着いて理解も深まる」と坂井教授。オンラインの方が学びやすい子がいるのだから、オンライン学習も小中学校段階から授業として認めていけばいいのではないかと、議論した。
(中略)
青木研究員は、都内の特別支援学校小学部の教師たちが、親子で自宅で簡単に取り組める学習ゲーム動画などを配信し続けていた例を報告した。「オンラインで定期的につながって、家庭とコミュニケーションすることが、障害のある子にも、不登校の子にも予想以上の効果がある」と話した。
東大先端科学技術研究センターの中邑賢龍教授は「日頃から、学校と家庭をオンラインで結んでコミュニケーションや学習の練習をした方がいい。そして学びの手法がオンラインだろうが対面だろうが、一人ひとりの学びの本質の部分で評価する。そうした時代に変えることが、学校で苦しんでいる多くの子どもたちを救うことになる」と話した。(宮坂麻子)
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オンライン学習が、障害のある子や不登校の子にも効果的であるというのは、新たな発見でした。
学びの場所も、学校だけではないということが広く認識されると良いですね。
学校での授業の在り方も、時代とともに変わっていかなければならない時が来ているのかもしれませんね。
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